かなり今更ながら、ようやく映画《ハンナ・アーレント》を観に行く。上映中の下高井戸のシネマは、126席の小規模なものの、整理券配布というのでそれほど混むのかと思っていましたが、まさにその通り。補助席まで数多く用意され超満員の状況。それほどまでにこの映画の評判はすさまじい印象。
さて内容について、いろいろと考えるものがあるものの、2点だけ。一つは思考の停止、のみならず「思考の放棄」こそが最も問題であること、そしてそれはこの映画を受動的に鑑賞する私たちにとって非常に重要な問題であること。あるいはその生き方を讃えられるような、英雄的な描かれ方で見られたとしたら、アーレント自身はそれをどう思ったであろうかと。
そしてもう1点は、自分自身が何ものかを問われていたように感じられたこと。自分が何ものたり得るのか、何ものたらんとしているのか、世界とどうかかわっていくのか。新年度にはちょうどいい機会であったかもしれない。
