2010年7月30日金曜日

石田梅岩と公共哲学+公共哲学カフェ@大阪・伊丹

 さて、大阪へ向かってすぐに9時からの公共哲学京都フォーラムへ参加。今回は、一連の「公共する人間」のシリーズで石田梅岩が取り上げられている。公共哲学京都フォーラムは、特にシリーズ「公共哲学」の頃は、本当に様々な分野の先生方が集まっての討議がなされていたが、最近はさらに「東アジア発の公共哲学」に焦点が当てられており、出席者は東洋思想関係が多い。
 とりわけ今回は「東アジア発」という主旨に合う形で、日・中・韓の梅岩研究者が集まっての討議となり、東アジア発の公共哲学の思想資源としての梅岩の意義が様々な角度から検証された。
 梅岩は「商人道」を提唱し、現代においても経営者倫理、あるいはCSRといったさきがけとしての再評価も盛んだが、今回は特に私心を排することと、主体として我を立てることに対する深い認識という点で、金泰昌氏の提唱する「活私開公」と通ずる部分があった点が私には興味深かった。

 さてフォーラムの後は、一日滞在を伸ばして、千葉大の小林正弥ゼミに参加していたというもと学生のコーディネートで、公共哲学カフェ@大阪を伊丹市にあるクロスロード・カフェにて開催しました。12~3名の方にご参加いただき、密度の濃い議論が繰り広げられました。

 東京ではいろいろと先生をお呼びして、というスタイルでやっておりますが、こちらでいきなりそれは難しいので、私がまず簡単な入門的なことから、ということでお話しました。
 比較的軽い気持ちで、こちらから大上段に構えて紹介するというよりは質疑応答に重点をおきながら、話していければと思っていたのですが、公と公共の違い、あるいは街づくりにおける行政との関係など、実体験を踏まえた参加者からのお話はかなり深いもので、もっと専門的に的を絞った議論にしてもよかったかな、と思うものでした。機会があれば、また続けてやらせていただきたいものです。

 東京でも8月8日(日)に私がメインでの会合が開かれます。こちらもできる限り、一方通行でない議論を心がけたいものです。

2010年7月27日火曜日

Willer Express コクーンにて大阪へ

 昨年より毎回の公共哲学京都フォーラムに参加するため、京都・大阪・神戸へとたびたび足を運んでいますが、朝9時からのセミナーに参加するには前日泊ができればいいものの、前日夜に予定がある場合などは厳しいので、京都の場合は当日早朝の新幹線、神戸の場合には飛行機を利用してという場合が多くなります。

 さてでは大阪はとなると、会場が駅から歩いていける距離ではないもので、夜行でというのが最も便利。とはいえ、寝台特急は帰京時はサンライズ瀬戸・出雲があるものの、行きはなし。ということで、夜行バス。でもできる限り、しっかり寝て行きたいとなると多少高くとも、それなりのもので行きたくなります。

 と、JRバスのプレミアムドリームに乗りたいものの、1階のプレミアムシートは3席のみということで、まず取れず、ツアーバスであるWiller Expressを選んでみました。前回はビジネスシートを選んでそれなりに良かったのですが、寝入りばなにSAで休憩で降りたことと、中途半端に幅が広いために、姿勢が決まらず、快適では合ったもののあまり眠れず。

 さてそれに対して、今回は「シェルでプライベート空間を実現」を売りにした「コクーン」なるものが登場。そのちょうど初日の席が残り1席で取れたので、こちらで新宿から向かいました。

http://travel.willer.co.jp/x/bus/dynamic/3/ja/html/pc/bus/premium/c_index.html

 写真などは上記会社のHPなどのとおり。実際にはこんな感じではない!ということはなく。

 実際の乗ってみた感じは、確かに最初は「狭い」と感じたものの、シートを倒してしまうとコクーン=繭のにした価値が感じられる落ち着き。まったく周囲の人間は見えなくなりますし、プライベート空間を実現は誇大広告ではないという印象。

 ただ幅は当然広くなく、寝返りはまず無理。足方向のスペースは広くなく175cmに超えれば、ちょっと窮屈な感じになるかと。エアー枕のようなものはあったほうがいいかもしれません。

 またビジネスシートでは、比較的大きな荷物も足元に置くことができ、フットレストがなくとも荷物の上に足を置いてしまえば、という感じでしたが、今回は明らかに大きな荷物を持ち込むのは無理。ただ、いろいろと足元の靴のスペースであるとか、座席横のスペース、網ポケット、ペットボトルを置く穴のついたデスクなど、ちょこちょことあったらいいと思えるようなものがあるのは、なかなかありがたいもの。

 途中深夜にどこかしらかのSAでトイレ休憩もあったようですが、ほとんど記憶にはないほど熟睡。これはまた利用してもいいかも、と思えました。


 もっとも、新宿の出発場所はいただけず。今回は渋滞とかでどの便も10~20分(20分~かな)の遅れ。待合場所は人があふれ、座れるスペースは少なく。それなりの金額払っているのだから、こういうところも何とかならんのかななどと思いつつの乗車。まあそんな気分で乗ったにも関わらず、バス自体には満足。

 新幹線や飛行機と比べて値段が…というのは当たり前。夜行移動を望み、少しでも快適にいきたいという人向けでしょう。そりゃあ、いくら快適空間でもバスですから揺れますしね。
 
 

2010年7月12日月曜日

8/8(日)「公共哲学カフェ 9 公共哲学─再─入門」開催

●「公共哲学カフェ 9」

【テーマ】:「公共哲学─再─入門」

【メインスピーカー】:宮崎文彦さん
 (千葉大学国際教育センター特任研究員、京都フォーラム/公共哲学共働
研究所共同研究員[公共哲学担当])

※今回は、宮崎さんに、これまでの公共哲学の取り組みにおける基本的なポイ
ントについて語っていただき、あらためて公共「哲学」とは何かについて考え
ていきます。そのうえで「公共」を「哲学する」ということについて、参加者
のイメージや考えと応答する形で議論を拓いていければと思います。

【日時】:8月8日(日) 14時~17時

【場所】:東京・田町の東京工業大学田町キャンパス内 キャンパス・イノベーションセ
ンター リエゾンコーナー501AB  ※5階までエレベーターでお上がりください。

東京都港区芝浦3-3-6 JR線田町駅芝浦口下車徒歩1分、都営地下鉄三田線下車徒歩3分
地図→http://www.titech.ac.jp/about/campus/t_map.html

【会費】:500円(資料代+お茶・お菓子代含む)

【連絡先】(シリーズ『公共哲学』を読む会):スタジオ・フォンテ
 03-5842-7979(tel) 03-5842-7261(fax)
 akahane@studio-fonte.net(090-1208-8159 赤羽)

2010年7月7日水曜日

BUNKAMURAル・シネマ映画2題

 コンサートはだいたいが1日限り、あっても2日程度だとどうしても聴きに行きたいものはきちんとおさせるものの、美術展や映画はいつでもいけるとなかなかいけないもので・・・

 それでも今回はBUNKAMURAのル・シネマで上映されていた2作品は、それぞれ知人から勧められたもので、両方とも観賞。ル・シネマもどれだけ来ていなかっただろうと思いつつ。

 まずは上映期間が短いほうからということで「ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い」から。「アマデウス」は名作とはいえ、英語なのがちょっと・・・というのに対して、今回はイタリア=スペイン合作ということで、ちゃんとイタリア語。モーツァルトが激情するとドイツ語というのが、またリアルでよい!?雰囲気というものがあるのでやはり言語は非常に大切かと。

 さてこの映画はあくまでダ・ポンテが中心。モーツァルト贔屓にはちょっとこんなモーツァルトではという感じ。ストーリーもかなり彼が主役として英雄的に描かれていて、やや?な部分もなくはなかったものの、セットや衣装はお見事。風景画との合成はご愛敬。

 冒頭の騎士長の像が船で運ばれている場面(そして、カサノヴァがまさにオペラと同じように「ドン・ジョヴァ~二」と歌うところ)に思わずほくそ笑む、そんな感じの洒落たアラカルト、という印象。

 一方の「オーケストラ!」はさすが、「ドン・ジョヴァンニ」を観に行ったときに確認した混雑ぶりだけあって、よくできた映画。笑いあり、涙ありの見事なドラマ。

 主人公の掃除係にされた天才指揮者がエフゲニー・スヴェトラーノフとかなんとか、そういった現実の話など全く関係なく、あまりに滅茶苦茶なストーリーに「あり得ない」などと目くじらを立てるのでもなく、フィクションを楽しみつつ、ひょっとしてありうるかも、と思わせるネタが満載、アイディアに溢れた映画。

 そして何よりこの映画は、何より愛すべき「音楽バカ」のためのもの。とにかく音楽のためだったらなんでもできるし、なんでもできてしまう。全てが音楽一つで決まり、音楽で世界が変わってしまう人々。

 政治的に見れば、ユダヤ人音楽家を解雇から守ろうとした主人公の姿が・・・などとも語れるかもしれませんが、実際にはそういった政治的背景よりも、この主人公にとってはとにかく音楽が第一、もう音楽のためであればたとえ共産党支配下の政治体制にも反旗を翻す、音楽は政治よりも、などというレベルではもはやない、典型的な音楽バカ。

 その意味では「のだめ」もそうでした。愛すべき音楽バカたちの物語。なんでそれほどまでに、と思いつつもやっぱり自分もそうなので、思わず「音楽バカ万歳!」と快哉を叫びたくなる、そんな映画でした。