昨日29日は慶應義塾大学での研究会。著者からいただいていた本の書評会。川上洋平氏の『ジョゼフ・ド・メーストルの思想世界――革命・戦争・主権に対するメタポリティークの実践の軌跡』(創文社)である。
フランス革命期の反革命思想家として知られるジョゼフ・ド・メーストルといっても、一般には知られていないであろうし、私もほとんど全くと言ってよいほど
知らない思想家であったが、川上氏の本書は時代状況によって変化するド・メーストルの思想の根幹を明らかにし、自身のことばで語るものであり、私にとってはとても読みやすく、ほとんど一気に読み通した。自身が政治思想を専門としたのであれば、こういう本が書ければと思うほど、素晴らしい著述だったと感じられた。
コメンテーターはトクヴィルを専門とされる高山裕二氏。同世代研究者ということで、率直な議論が交わされた点が大変好ましく、また的確なコメントに私自身
も乗らせていただき、不可知論ならびに保守主義という点についての若干のコメント。3時間半に及ぶ会はあっという間であった。
ちなみに、読みやすいと言ってもらえたのは初めてですとのこと。恐らく私自身のキリスト教理解と、ド・メーストルの神義論(なぜ神によって創造されたこの
世界に「悪」が存在するのか)に対する態度などに共感するものがあったかからとも思われますが。いずれにせよ、西洋思想を学ぶにあたり、神学を多少なりと
もかじっていることは大いに役立っているようです。
2014年3月30日日曜日
『コミュニタリアニズムの世界』刊行記念シンポジウム
遅ればせながら、先日のシンポジウムのご報告。幸い、出足は鈍か った参加者も30~40名にはなり、盛会と相成りました。もちろ ん内容的にも、日本におけるリバタリアンの代表論者である森村進 氏をお呼びしたのは正解で、密度の濃いものとなりました。内容は 早ければ今秋発刊の『公共研究』に掲載されるものとなると思いま す。
自身についていえば、身内の不幸があり、翌日が通夜という状況の ため、司会は共著者の一人である木下さんにお任せし、裏方へ。と はいえ、森村氏から私の執筆箇所についてのコメントもいただいた ので、レスポンスでは前に立たせていただきました。もっともクリ ティカルな点はやはりペティットの「非支配としての自由」は、結 局のところ「消極的自由」だからさして目新しいものではないので は、という以前にも指摘された点。
この点に、「非干渉としての自由」は「干渉」という一回一回の「 行為」についてであるが、「非支配としての自由」は行為としての 干渉はなくとも、例えば(偉い先生とか)権威によって行動が制約 されている「状態」について述べたものであり、そこから展開され た「異議申し立て」に着目するデモクラシー論と相まって意義があ る、と応答。この点は、そのあとで森村氏からもわざわざ取り上げ ていただき、説得力があったと応答いただくことができ、ありがた く思った次第です。
自身についていえば、身内の不幸があり、翌日が通夜という状況の
この点に、「非干渉としての自由」は「干渉」という一回一回の「
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