2010年11月4日木曜日

吉野作造記念館訪問

結局、前回の投稿からちょうど一か月が経っていました。10月は9月の続きでサンデルの翻訳などなど。主に9月にできなかったことをひとつひとつ片づけていったようなそんな感じでしょうか。

そのなかのひとつが、昨年の南原繁シンポジウムで発表した吉野作造が書籍『南原繁 ナショナリズムとデモクラシー』(電子版にもなっているとか→こちらをどうぞ)に収録され刊行されたので、その献呈がてら古川にある吉野作造記念館を訪問。昨年の発表前に鴨下先生と訪問した際は、その後に猊鼻渓での南原繁生誕120周年展(岩手日報の記事)に行くことになっていたので、展示を一通り観るにとどまりましたが、今回は午後をまるまる費やす形で、3時間にわたり館長とお話をしたり、貴重な資料を拝見しました。特に鈴木範久先生がエッセイにまとめられた吉野が使っていた聖書を拝見することができたことは大変興味深いものでした。

昨年の発表でも今回の書籍でも触れられなかったのが、キリスト者としての吉野。ならびにデモクラシー論との関係。鈴木先生のエッセイにも触れられていたように、デモクラシーとキリスト教の関係を吉野は深く意識していたようですが、『新人』で触れられたほかはあまり明示的に語っていないように思います。特に人間観などにその影響を観ることができるのではないかというのが私の推測で、いずれはきちんとした論考にまとめたいところです。書きたい、あるいは書かなくてはいけない論文のテーマだけはたくさんあるのですが。とりあえずまずは条件が整った博士論文の整理が最重要課題。

この訪問にあわせて、なかなか休養ができないので、一日休みを取って、仙台に宿泊。駅近くの「モンテ・エルマーナ仙台」はモントレの姉妹版(廉価版か?)というだけあって快適なホテル。大浴場もあるのはやはりありがたいものですね。
観光はようやくデジタルに変えた一眼レフを試してみることもあって、雨にも関わらず、秋保(あきう)大滝と磊々(らいらい)峡へ。後者は小宮豊隆の命名によるとか。大滝は滝壺までの路が工事の影響で行くことができなかったのはつくづく残念でしたが、紅葉も進んでおり、なかなか見事なものでした。磊々峡もこちらは多少市街地に近いこともあってか、紅葉はまだでしたが、その自然が生み出した巨大な岩岩が織りなす渓谷の景色には圧倒されました。造形でもやっていたら、創作活動をそこでもう止めたくなるであろうほど、自然の生み出した造形美は何物にも代えがたい価値があることを考えさせられた旅でした。たまには写真も。


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